仕事選びガイド

やりたい仕事がない20代へ。作業と生活条件から候補を絞る方法

求人を開いても、どの仕事も決め手がない。やりたい仕事がない20代は、職種名を一つ決める前に、試したい作業と守りたい生活条件を書き出してみてください。夢の職業を見つけることより、応募前に確かめる候補を三つ作ることから始める手順です。

1.やりたい仕事がない理由を、今の状態で分ける

「何もしたくない」と「仕事の種類を知らない」では、次の行動が変わります。求人を見ても分からないなら仕事内容を調べる。興味はあっても生活が成り立つか不安なら条件を比べる。今の仕事で消耗して調べる余力がないなら、休息や相談の時間を先に確保する、と分けてください。

20代だから今すぐ一生の仕事を決める、という目標にする必要はありません。まずは「何が分かれば一社に質問できるか」を決めます。以下のワークは編集部の提案で、適職を判定する検査ではありません。

  • 仕事内容を知らない → 一日の作業を調べる
  • どれも決め手がない → 生活条件の優先順位を決める
  • 興味はあるが自信がない → 小さく試せる作業を選ぶ

2.職種名より、一日の作業を三つ拾う

「営業」「事務」だけでは、一日の違いは見えません。人に説明する、数字を照合する、道具を整える、故障の原因を探すなど、動作で書いてみます。授業、アルバイト、家事で、頼まれたとき比較的取りかかりやすかったことも材料です。

例えば飲食店で新人に手順を説明するのが苦にならなかった人は、接客そのものより「相手に合わせて説明する」作業に関心があるかもしれません。これは仮説です。営業、教育担当、問い合わせ対応などで、何を誰に説明する仕事なのかを別々に調べます。

作業から候補を作る記入例(編集部の提案)
過去の場面拾う作業求人で確かめること
店の商品を見つけやすく並べた配置を考えて整える売場づくりと接客の時間配分
ゼミの資料の間違いを直した比べて確かめるチェック業務の件数・締切
家族へスマホ操作を教えた順序立てて説明する問い合わせ内容と相談先

3.続けられる生活条件を、必須と希望に分ける

収入、通勤、休み、相談相手などを「欠けると続けにくい」と「あるとうれしい」に分けます。「残業が少ない」なら、何時に帰宅できると生活が回るかまで書きます。月給は額面と手取りを混ぜず、固定残業代や手当の内訳も確認します。

例として、家族の送迎がある人は始業時刻、学び直しの時間を確保したい人は通常月と繁忙月の退勤時刻を優先する、と考えられます。条件を全部同じ重さにすると比べにくいため、まず必須を三つまで選んでみましょう。

4.仕事の診断は、候補を増やすために使う

厚生労働省のjob tagでは、職業情報の検索、職業興味検査や仕事価値観検査、キャリア分析などができます。仕事内容と必要な知識を調べ、これまで知らなかった職業を候補に加えるときに使えます。

公式の利用説明でも、検査が職業への適合を保証するものではないことや、同じ職業でも職場によって仕事内容や労働条件が異なることが示されています。結果の上位だけで応募先を決めず、候補の具体的な作業を読み、気になる点を一つ残してください。

出典:厚生労働省:job tag 利用方法・検査結果に関する注意事項

5.30分の体験で、集中できた場面を記録する

気になる仕事に近い作業を、安全にできる範囲で一つ試します。説明する仕事なら公開された商品の案内を三文にする、整理する仕事なら自分の予定を一覧表にする、といった方法です。資格や専門知識が必要な作業は自己流で試さず、見学や仕事説明に置き換えます。

始める前に「説明を考える時間に集中できるか」など、知りたい点を決めます。終わったら、面白かった場面、疲れた場面、さらに知りたいことを一行ずつ記録します。短い体験で職業全体が分かるわけではありませんが、次の質問が具体的になります。

  • 試す前:何を確かめたいか一つ決める
  • 試した後:集中できた作業と負担を記録する
  • 次の一手:実際の職場で同じ作業がどれだけあるか聞く

6.会社の物語から、実際の仕事への質問を作る

当サイトのMIROIR、ENGAGEMENTなどの企業インタビューを読む際も、共感した言葉だけで決めず、毎日の仕事で知りたい場面を拾います。「技術を学ぶ姿にひかれた」なら、入社後に何から学ぶのか、どの段階で一人で任されるのかを聞きます。

取材記事は取材時点の話です。現在の募集の有無、勤務条件、教育担当は応募先で確認してください。仕事に興味があっても必須の生活条件が合わないなら、同じ作業がある別の職場を探す余地があります。

7.7日間で、候補三つと質問一つを作る

最初の二日で作業と生活条件を書き、三〜四日目に候補の仕事内容を読みます。五日目に短い体験か見学の問い合わせ、六日目に記録、七日目に一社へ質問する、という進め方ができます。日数は目安で、生活に合わせて延ばして構いません。

候補が残らないときは、必須条件を無理に捨てる前に、職種の探し方を広げるか相談窓口を使います。関連記事の「無料の公的窓口」から相談先を選び、作業メモを持って話すと、何を整理したいか伝えやすくなります。

よくある疑問

やりたい仕事がないまま応募してもいいですか?

職種を一生の目標として決めなくても、仕事内容を調べ、関心のある作業と働く条件を説明できれば応募を検討できます。分からない点は応募前や面接で確認しましょう。

適職診断で出た仕事を選ぶべきですか?

診断は候補を探す材料です。結果を仕事内容や生活条件と照らし合わせ、実際の作業や職場について調べてから判断します。

20代後半でも仕事を選び直せますか?

年齢だけで可能性を決めず、応募条件と自分の経験を照らしてください。必要な経験・資格、入社後に学べる範囲は求人や企業ごとに異なります。

読むだけで、終わらせない。

ひとつ選んで、聞いてみよう。

この仕事で、一日のうち最も時間を使う作業は何ですか?
入社前に短時間で試したり見学したりできる機会はありますか?
仕事を覚える途中で迷ったときは、誰に相談できますか?
自分用の質問メモをつくる

根拠・参考資料

公的資料と取材記事を確認し、読む手順や質問例は編集部が独自に提案しています。企業の物語は取材時点のものです。現在の募集職種・勤務地・勤務条件は各社の最新情報で確かめてください。